2007年10月12日

お別れは金木犀の香り

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あまりにも突然で。
ほんとに思ってもみなかったことなんだけど。
カゼだと思っていたたぬきが今日、突然死んでしまった。
金木犀の小花をそばに、たぬきはケージの中で、静かに眠りについている。

前回の記事でちょっと書いたように、たぬきは鼻が詰まって食欲が落ちてた。
それでもカゼだと思っていて、
お休みの日に病院に行こう。とそんなにひどい事態になるとは思ってもみなかった。
サナベルのエレガンスをぽりぽりとかじり、
他の猫に邪魔されないようにケージで休ませていたたぬき。
昨夜はごはんもお水も飲まず、体が熱かったって妹が言っていたんだけど。
今朝、たぬきを触ってみたら何か体温が低い。
呼吸も速めでヘンだと思ったので、病院3の方にハクと一緒に連れて行くことに。
保護してから来月で3年。すでに大人だったので何才かはわからない。
ホカク器を玄関横に仕掛けてみたら、見たことない猫(たぬき)が入ってた。
たぬきもびっくりだったろうけど、私もびっくりだ。
ヒトに迫害されていたらしいたぬきは、ヒトを警戒して今でも触ろうとすると逃げるけど、
それでも、ごはんの時はおずおずとすぐそばで待機するまでになった。
他の猫のようにだっこしたりなでられないけど、
たぬきはたぬきなりに、我が猫屋敷生活を楽しんでいるのがわかるようになって。
車の中で私がなでても怖がりもせず、普通の猫のようにおとなしかった。
脱水症状がおき、体もずいぶんやせている。急激にこの2日で。

診察台に乗った頃には、思ってもみない程、たぬきはぐったりとしていた。
口の中はねばねば。脱水症状。そして真っ白な口の中は酷い貧血。
体温はかなり低く、34度。
昨日はむしろ熱があったみたいです、と言ったら、
高温の後で低体温が続くと、あまり良くないんです・・・と院長先生。

処置の方法を決め、血液検査とレントゲン、脱水症状の輸液をお願いして、
抗がん剤VCR点滴のハクと一緒にたぬきを病院に預ける。
処置室で採血しているたぬきは、ぐったりモードから起き上がって、
初めてきた場所と先生たちを不思議そうにみていた。
それが、私が見た、生きている最後のたぬき。

猫(足) たぬきのこと

何か、なぜかヘンな予感がしていたのは、事実。
やたらと金木犀が目についた。
野生動物のタヌキが事故で死んでしまっているのを見て、嫌な予感がした。
予感を振り払うのは、自分の意思だ。と自分に言い聞かせてみたけれど。
なんでなんだろうね?

院長先生のケイタイからの連絡が入り、
たぬきの呼吸がチェーンなんとかって状態に入って、かなり良くないとの事。
処置をしても、体温が34度から上がってこないので、かなり厳しいこと。
できる限りのことはするけど、これはもう最後の頃の状態だから・・・
ごめんね。力になれないかもしれない、と院長先生は電話で謝った。
謝ることなんて、ないのに。

そして、信じられないけど、急なことだけど、もう時間の問題っていうなら、
たぬきを家に連れ帰ってこようと迎えに出て。
病院まであと少し、と言う所で再びケイタイが鳴った。
たぬきの呼吸がとまった、との連絡だった。

血液検査の結果は、白血球が激減してた。あと血小板も。
血小板、特に猫の血小板は少し前までは検査でも検知できなかったものなので、
今でも誤差が出やすいとされてるんだけど、
それでもたぬきの血小板は少ない。フミと同じ。
赤血球やヘマトクリット、肝機能も正常なのに、その2つとビリルビンが異常だった。

あとからこのデータをもらったから、その時は不思議だったんだけど。
フミと同じだーと思った。そっか、ビリルビンか。

たぬきがパルボとか何かの感染症だったら、他の猫にも感染が広がると聞いて、
思い浮かんだササ、空、ニイナをつれて血液検査のために病院3にトンボ帰りしたんだけど、
それから帰ってきて、ケージのたぬきにまたあいさつに行ったとき、
口からかなり黄色の体液が出ていたんだよね。
あれ?何でたぬきの体液がこんなに黄色なんだろう?って不思議だったんだけど、
そうか、ビリルビンの数値が高いなら、納得。黄疸とか出ていたのかな?
サビ猫はさぁ、そういう黄疸とか一見見分けにくいんだよね、たぬき。
ごめんね。
ほんとは、もっともっとしんどかったのかもしれないね。
いつも控えめだからさ、そして触れない猫だとさ、発見が遅れちゃうんだ。
もっと仲良くなりたかったなぁ。

レントゲンでも心臓の方まで白いモヤがかかっていて、
炎症がおきてる、胸水がたまってる、もしかしたらリンパ腫もあったのかもしれないね、と、
泣いてたからあまり覚えていないんだけど、院長先生が説明してくれた。
(白いもやは肺炎との事でした)

あっけない、終わり。
埋葬は日曜日にすることにして、ぼんやりしながら妹とごはんを食べに行った。
うちでは猫が旅立った後、ごはんをたべるのが面倒になって体調を崩すことが多いので、
猫の闘病をたたえるためにも、ごはんを食べに行ったりピザを頼むようにしている。
食べたくても食べられなくなった猫に。
食べられる時は、悲しくてもちゃんと食べるからね。生きるからね。と告げるように。

その帰り道、思わぬ所で金木犀がたくさん咲いていることを知った。
いつも通っているのに、その木が金木犀だって、初めて知った。
たぬきとハクを病院に連れて行くときも、
こんなところに、こんなに金木犀があったんだ?と思ったっけ。
そして我が家の庭でも、金木犀が満開。
いつも以上に金木犀が目につき、そして金木犀が香る秋空に、たぬきは旅立っていった。

病院で死んでしまったことで、ちょっと後悔しそうになった。
でも、妹とこう、考え直した。

たぬきは知らない場所(病院)で、知らないヒトに囲まれて不安だったと思うけど、
でも、院長先生たちの「たぬきをたすけよう」って気持ちは、
きっとわかってくれたんじゃないかと思う。
院長先生はこの日、2匹の子猫を拾って病院に連れてきていた。
そういう、先生たちの優しさや、治療は、たぬきのような賢い猫ならわかってくれる。
だから、少しの間苦しかったけど、怖い思いはしなかったんじゃないかって。
それに。
同じ処置室では、ハクが抗がん剤の点滴をしていたって気づいた。
そっか。それなら、ハクがたぬきを看取ってくれたね。
離れていても、たぬきががんばってるの、見ていてくれたね。

こっそり猫のおもちゃで遊んでいたたぬき。
控えめに、でもおなかが空いて、みんなと一緒にキッチンまで来るたぬき。
ふんふん、と自由に歩いていて、ふとヒトの目にきづいてササッと隠れるたぬき。
茶色の木の器が自分の器だと認識していて、他のお皿では食が進まないたぬき。

たくさんなでてあげられたのは、死んでしまう直前の車の中でだけ。
でも、それなのに、私の中でたぬきはこんなにも可愛らしい姿をしている。
私は、たぬきが好きだったんだ。

パルボでもパルボじゃなくても、
ウィルスとかに感染すると、白血球数は上がるけど、
それが酷い状態になると、たぬきのように次は激減するんだって。
もっともっと、感染症について知識を増やさなくちゃいけない。
次から次に、いろんな病気がやってくるもんだなぁ。
いつも私の方が後から病気を追いかける。
でも、それがいつか、他の猫たちへの情報になる。

我が猫屋敷で過ごした3年。
みんなと一緒で、子供のもどきやコマと一緒に生活できて、
楽しく過ごせたかな。
触れなくても私は私なりに、たぬきが大好きだったよ。一緒に生きてくれて、ありがとう。
ライラックでKIWIちゃんを思い出すように、
これからは私の大好きな金木犀が、たぬきの思い出につながるね。

**たぬき10/12血液検査**
WBC:2300(5000〜19500) RBC:644 HGB:9 HCT:32 PLT:9(30〜80)
TP:10.8 Glu:56 ALT:59 T-Bil:2.5(0〜0.5)
TPやGluは、食事を取っていないために平均値より異常が出ています。






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ニックネーム りゅう at 17:02| ひらめき 血液検査と歯茎チェックのススメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする