2009年11月29日

冬の青空に

暖かくてとてもいいお天気の冬の朝。
起きて1Fに顔を出したら、お母さんに「よくがんばったね」と言われた。
それで、わかった。
まだ夜が明ける前だったのか、コマは静かに旅立っていった。

先日のblogを書いた後で、お母さんとコマの状態をよく考えて、
薬を飲ませても輸液をしても、良くなる様子が全然ないのだから、
もうやめてあげようって結論を出した。
薬の袋の音や缶詰をいれた器の音がすると、
それだけで体が意思に反してつっぱってしまうのをみて、
それは私も思ってたことだったんだよね。

前の子たちの時もそうだった。

「その治療をして状態が良くなるなら、やる必要があるけど、
 治療をしても改善しないなら、つらいの長引かせるだけになるなら」

あきらめることにつながるようで、
何もしないっていうのは身を持って体験しないとわからないと思う。
それでも、
脳にリンパ腫が転移した場合は、もう、どうにもできないのもほんと。
あとできることは、やっぱり、
痛い思いやつらい思いを長引かせないこと、っていうのもある。

もう薬飲まなくていいよ、ごはん食べなくていいよ。

そう言ったあと、横たわったコマは体をのばしてぐるぐるいった。
たまたま体の緊張がとけたのかもしれない。
なでてたから、ぐるぐるいったのかもしれない。
でも、コマがほっとしたように見えたのは、
私がそう思い込みたかっただけじゃ、ないと思うんだよね。

それでも、私は輸液まであきらめることができなかった。
妹は、カケシアをちょっと飲ませることをやめられなかった。
お母さんは、その気持ちもわかっててくれたんだろう。

昨日、「ペットががんになった時」をまた読み返した。
安楽死を決めたゴマちゃんの話。
何気ない日常の中で、
突然よろけて、何してるんだろうって少し笑ったのも同じ。
その後、麻痺がきたのも同じ。
どうして動かないの?どうして首が曲がっちゃうの?
当猫のとまどいも、きっと同じだろう。
そう、コマもゴマちゃんと同じように、脳に転移していたのだろうね。
ゴマちゃんは半日で麻痺が全身をおそったけど、
コマは2週間の時間を残してくれた。
私以上に、妹がいろんなことをがんばってくれた。
私が仕事の時は、ヒトリでコマを病院に連れて行き、
院長先生の言葉をまとめ、メールやメモで知らせてくれたり。
慣れない強制給餌もがんばったり。

静かに眠るコマを前にして、
りゅうもよくがんばってたよ。
でも、もう良くならないなら長引かせないようにしようね。

それでも、治るかもしれないって思ったんだよ、と言う私に、

治らないんだよ。
人間と動物の治療は違うから、治らないんだよ。

悟らせるように背中をさすった。
人間の抗がん剤は「治すこと」を目標にしてるから結構強い。
動物の場合は「治す」より「QOL」の観点が強い。
ちゃんと考えたらわかることなんだけどね、
でもね、もっと一緒に生きてほしいっていうのは、どうしても。

つらいのを長引かせたくない。
でも、治るかもしれない。
もっと長生きしてほしい。

そういういろんな気持ちの中から、1つの答えを出せるまでには、
ヒトそれぞれの「時間」が必要だと思う。

瀕死で夜間救急をお願いしてから、見事に復活したコマ。
リンパ腫になってからの方が、ふっくらしたし元気だった。
よく食べ、よく遊び、
病気になってからの方が、
一緒にいる時間が増えてうれしかったのかもしれない。

コマはササやフミたちみんなと違って、Wキャリアでも単体キャリアでもない
陰性だった。
最後まで、血液のデータも腎臓も肝臓も立派だった。
それでも、リンパ腫や転移はやってきてしまった。

今もまだ、リンパ腫で闘病してる猫さんはたくさんいる。
キャリアだからって心配してるヒトもたくさんいると思う。

でも、病気になるかならないかは、
キャリアでも陰性でもそんなに気にしなくていいと思うよ。
そして、発病してしまったとしても、
コマのように(むしろ今までより)楽しそうに元気に生きることもできる。

闘病はいつでも葛藤があって、たくさん悩んで、泣いて、怒って、
いろんなことがあると思うけど。

それでも、しあわせのかたちはちゃんとそこにあるので、
一緒にいる時間を、大切に過ごしていってほしいと思う。

応援してくださった方、ありがとうございました。
注射 リンパ腫の治療・斜頚(コマ:陰性)の最新記事】
ニックネーム りゅう at 10:26 | TrackBack(0) | 注射 リンパ腫の治療・斜頚(コマ:陰性) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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